【イロイロこばなし】栄養相談日記2 「油と生理痛について」
2022.10.28
フライドポテトを毎日食べていたというAさんに、加工食品に多いトランス脂肪酸や精製された油の危険性について説明し、油は脂肪酸の種類とバランスを考えて摂ることが大切なこと、サラダ油は非遺伝子組換えの原料のものを使い圧搾法で絞った油を選び、揚げ物など高温加熱したものは酸化しやすいので時間を置かずに食べた方が良いことなどをお話しました。実は日頃から市販のお惣菜やファストフードで食事を済まし、自分で料理をすることはほとんどなかったというAさん、つらい症状の中に生理痛も挙げていました。そこで、生理痛を引き起こしてしまう原因物質が摂取した「油」から作られるので、「積極的に摂る油の種類を変えてみましょう」と提案しました😊
生理前から生理中はプロスタグランディンという物質が子宮内に増えていきます。プロスタグランディンは子宮を収縮させて経血を体外に排出させるという大切な役割を果たしていますが、一方でプロスタグランディンの量が多くなり過ぎると子宮の収縮がキツくなって強い生理痛となります。それで、プロスタグランディンをなるべく作らせないようにしたいのですが、プロスタグランディンはアラキドン酸という脂肪酸から作られ、アラキドン酸は食事から摂取したリノール酸から合成されるので、リノール酸が多い油を使うことが多いと生理痛も強くなると言えます。ただ、プロスタグランディンもアラキドン酸もリノール酸もそれぞれ生体内での大切な役割があり、適量を摂ることが必要です。
市販のお惣菜や外食で使用される油は、価格の安い薬剤抽出をした大豆油(リノール酸が多い)となたね油(オレイン酸が多いがリノール酸も含まれる)を混合した食用油を使うことが多いようです。Aさんはお家でも胡麻油やマヨネーズなどリノール酸の多い油を使っていました。(リノール酸については、1日の目安量1gのところ、日本人は20gくらい摂っていると言われています) それで、普段使いにはオレイン酸が多いオリーブ油や米油、なたね油、ひまわり油などを使い、マヨネーズの代わりにα-リノレン酸が多いえごま油やアマニ油などを使って作れるドレッシングの作り方をお伝えしました✨
生理痛の改善には油の摂り方以外にも血液循環を良くすることや、摂取すると良い栄養素など、薬に頼らずに自分でできることがたくさんあります。真弓先生のブログに詳しく書かれていましたので、ぜひ参考にしてみてください😊↓
https://www.takahashi-clinic.net/blog03/4522/?doing_wp_cron=1666496887.2349081039428710937500