白馬山麓のめぐみ「フルーツほおずき」
2024.11.05
人のからだは、食べたものでできている。
本当に安全な食材と、安心して美味しく食べられるものを正しくお伝えし、皆さんの食卓に届けたいという想いを礎に、取材などを通して、さまざまな自然の恵みやからだとこころにプラスにはたらくアレコレを、今後ご紹介していく予定です。
フレッシュフルーツほおずき
こんにちは、編集部の松沢です。
2024年10月のとある日、白馬村にある「ほおずきファーム白馬」さんへお伺いしました。
ご案内してくださったのは、代表の平瀬さん。
白馬の中でも北アルプスからの湧き水が豊富に湧き出る「大出」地区で、ほおずき畑の運営と管理をされています。
✎———
一般的に「ほおずき(鬼灯)」と呼ばれるものには、観賞用と食用の2つがあります。
観賞用のほおずきは、平安時代から薬草として煎じて飲まれ、咳・発熱・のどの痛みなどに効き目がある生薬として利用されていたそうです。
一方、食用ほおずきは中南米が原産で、ヨーロッパでは古くから栽培されていました。
最近になって、日本でもおいしいだけでなく栄養価が高く、健康と美容に効果のある食べ物として脚光を浴びています。
✎———
さて、平瀬さんのフルーツほおずきですが、驚くほどに香りが良く、エグみはほぼなく、さわやかな甘味が特長。
トロピカルフルーツのような味わいで、「食用ほおずきってこんなに美味しかったっけ!!??」と衝撃を受けました。
それもそのはず、私が取材にお伺いした日に畑で試食をさせていただいたもので、糖度はだいたい13度程度、収穫後出荷までに追熟すると14度くらいまで糖度は上がります。
甘いと感じるメロンの平均糖度が14度とお伝えすると、どのくらいの甘みがあるか想像できるでしょうか。
「とにかく、栽培には手間がかかるんですよ」と、平瀬さん。
雪の多い地域でもある白馬では、農作業は4月頃からが本格的なスタート。
土作りに始まり、毎年800本以上の作付けを行い、育ってきたら支柱を立て、脇芽かきや葉の剪定など、毎日のお世話が欠かせません。
白馬村でフルーツほおずきの栽培が始まったきっかけは、平瀬さんを含む白馬村内にある宿のおかみさんたちが「白馬の特産品」を何かつくることができないかと、想いをめぐらせたことがスタートだったそうです。
栽培をはじめたきっかけは?
(平瀬さん)
栽培を始めたのは、試験栽培も含めると14年くらい前のことです。
白馬村はコレと言った特産品のない地域で、「白馬の特産品」をなにかつくることができないかと、村内にある宿のおかみさんたちで声を上げたのが始まりです。
ある時食べたフルーツほおずきの美味しさに感動し、これを白馬の特産品にしたいと、長野県内のいくつかの農園に見学にうかがい苗を分けていただきました。
農薬などを使わずに育てるには、栽培する地域の気候や自然条件が大きく影響することもわかり、試行錯誤を繰り返しながら栽培を続けています。
おいしいほおずきづくりのポイントは?
(平瀬さん)
白馬の大出地域は標高650mほど。その気候や風の流れ、水などがほおずきづくりにはあっているようです。
栽培期間を含め農薬は不使用、有機肥料(牛糞&鶏糞)で育てています。農薬は使わず、有機肥料だけを使った栽培方法ということもあり、虫害が一番の悩みどころです。
ほおずきは、その実だけでなく実を包む「ガク」の部分も商品のひとつとなることから、フレッシュで出荷できるのは収穫量全体の3割程度。
残りは瓶詰めやドライといった加工品、冷凍品として出荷します。
ドライと冷凍品は、ここ(白馬村)でつくり、瓶詰めの加工は小諸市の会社に依頼しています。
どこで買うことができますか?
(平瀬さん)
白馬村内では、白馬東急ホテル、ホテル シェラリゾート白馬、コートヤード・バイ・マリオットなどのお食事で提供されている他、ご縁があって東京新宿の千疋屋さん、仲卸さんを介して、豊洲市場や大田市場などの市場とも取引があります。また、数年前からは横浜のバー各店でフレッシュカクテルに使っていただいています。
白馬のホテルに宿泊されたお客様が「ホテルで食べたら美味しかったから…」と、農園に立ち寄って帰りに買っていってくださることもあります。
加工品は、白馬の道の駅や農カフェ、大町市美麻のぽかぽかランド美麻などのお土産品コーナーで取り扱っていただいています。
ぽかぽかランドでは、ソフトクリームの上にフレッシュほおずきのソースをかけて提供してくださっていて、人気があると聞いています。
□ 商品ラインナップ
・フレッシュフルーツほおずき(太陽の子・オレンジチェリー)
・ほおずきジャム
・ほおずきクリームチーズ
・ほおずきコンポート
・ほおずきジュース
・ドライフルーツほおずき
通信販売で購入ができます。
【ほおずきファーム白馬 通信販売はこちら】