つくり手の思いを伝える…信濃町のセレクトショップ
2025.01.21
今回は、たかはしクリニックから車で約30分、長野県信濃町で人や自然にやさしい食品や日用品を扱っている「siki」さんを取材しました。
人や自然にやさしい食品・日用品
自然に寄り添ったつくり手さんによる野菜や食品、また、日用品や本などが並ぶ店内。
2022年に東京から信濃町に移転オープンした「siki」さん。
ホームページを拝見すると以下のような案内が書いてありました。
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人と地球に優しいもの、という視点で、くらしがちょっと楽しくなるようなものを販売しています。
自然に寄り添ったつくり手さんのものを、できるだけゴミを出さない仕組みでご紹介
日常的な買い物を通して、素敵なつくり手さんを応援します
野菜や食品、日用品、本…量り売りもしますよ
ご来店の際には、是非容器をお持ちください
楽しい量り売りの世界が待っています



sikiさんは、”くらしにまつわる、ちょっと楽しい、お買い物ができるお店” 。
店主の池田さんは、東京の三宿で無農薬で育てた野菜をメインに扱うお店を開いていたときに、信濃町の農家さんと出会い、その後に信濃町の景色、空気、水に惹かれて、東京から家族で移住していらしたそうです。
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秋も深まるこの日、sikiさんの店内には、香りのいいりんごと信濃町の周辺で収穫されたお野菜のほかにも、天然素材の靴下やストール、寒くなるこの時期には暖かいアルパカ素材の服など、いろいろな商品が並んでいます。
見ているだけでもワクワクするような品ばかり!
小さな空間ながらも、所々に丁寧な暮らしの品が置かれていて、手に取って選ぶ楽しさがあふれています。
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(池田さん)
このレンコンは石川県産の在来種で、いまは生産者さんがとても減っていて希少なものです。
このあいだ生産者さんとお話をしてきたのですが、レンコンは泥の奥の奥に植わっていて、育てるのも掘り起こすのも一苦労だそうです。
でも味はとても良くて、節の部分は特に栄養価が高いんです。すりおろして食べるのがおすすめです。
リンゴは、移住して来た方が減農薬で育てたものです。
リンゴも、無農薬でないと絶対ダメという考えではありません。無農薬栽培はとても手が掛かるので、単価が高くなってしまい、日常的に食べることが難しくなります。
そうなると、生産者の方も生活が成り立たなくなってしまいます。
食べる人のこと、環境や生態系に配慮してつくられたものを、可能な範囲で選んでいく。
そうすれば、良い循環が生まれると思います


ご家族で信濃町に移住したきっかけは?
(池田さん)東京でお店をしていた時に、たまたま出会った農家さんが信濃町の人でした。
その方の生産ほ場を見学させてもらいに、信濃町に来たことが一番最初のきっかけです。
信濃町を体感して、3人の子どもを育てるにはとても良い場所だと思って、家族での移住を決めました。
お店ではどんなものを扱っていますか?
(池田さん)信濃町では、家庭で野菜を作っている人もいて、直売所もあちこちにあります。
必ずしも野菜だけにこだわらず、いまは小物や暮らしの物が中心になっています。
ちなみに、この場所は元々、下駄屋さんだったところなんです。商店街にあるので、地元の人もよく寄ってくれますよ。
絵本も置いていているんですね。
(池田さん)本屋さんが少なくなっていく中で、実際に本を手にとって選ぶという体験を残したいなと思いました。私自身も、ふらっと入ったお店で、その時にピンときた本を選ぶのが好きで。お店では、その時々にピンときたもので、手元に置いておきたいような本を選んでご紹介しています。
どんな思いでお店をしていますか?
(池田さん)つくり手さんを応援したいということと、皆さんこだわりを持って作っているので、その思いを伝えたいということもあります。
お店ではオーガニックのものを中心に置いていますが、オーガニックならなんでも良いということではありません。
というのも、例えば、有機栽培の表示には、規定で使用が許可されている農薬もあります。
オーガニックという言葉だけでは判断できないこともままありますね。
だから、顔の見える生産者さんの声をちゃんと聞けるものをお店では扱うようにしています。
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絶対にオーガニックでなくてはいけない、絶対に〇〇でなくてはいけないという概念にとらわれるのではなく、
日々の暮らしも、医療も、一人ひとりにあった良いものを取り入れて暮らしていくのが大切なのですね。
□ 商品ラインナップ
・量り売りの野菜や食品
・日用品
・書籍、絵本 など
・通信販売で購入ができます。【siki 通信販売はこちら】
