出逢いやご縁をはかる。量り売りで人とつながる。

2025.04.12

安曇野市豊科の閑静な住宅街の中にある、スケートボードとエコ商品をコンセプトにしたユニークなお店。
量り売りを通してプラスチックを使わないライフスタイルを提案する「skateboard&ECOshop ハカルAZUMINO」さんを秋の休日に訪ねました。

スケートボードとエコ商品がコンセプト

 
「ハカルAZUMINO」さんは、埼玉県から移住したご夫婦が営んでいるお店です。
ホームページを拝見すると、以下のような想いが綴られていました。
 
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たくさんの「はかる」を込めた環境を創りたいと思い立ち上げたお店です。

「そして100年後も子どもたちが安心して住める地球を残したい。」

「スケートボードを楽しめる環境ときっかけ作りの場を残したい。」

そんな願いと共に、スケートボードとエコショップを併設したお店です。

何を楽しむにも健康な体、心が必要です。

そのためには、《食事、運動、睡眠》がとっても大事です。

 
当店は【食】【運動】にフォーカスして、体に負担のない食事を意識したオーガニックと、店主のいくちゃんが学生時代から大好きだったスケートボードを、皆様と一緒に楽しみたい。

子どもがスケートボードをできる環境を100年後まで、それ以降も整えたい。という願いから開店いたしました。ぜひ、一度遊びにお越しください。

 
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現代は「便利」なもので溢れています。
ハカルさんでは、プラスチックなどが暮らしに与える影響に注目し、「なるべくゴミをださない⽣活」の提案をしています。身近なところから少しずつ、無理のない程度に自分たちの生活を変えていくことで、身体にも、地球にも優しい暮らしの実現に近づきます。

ハカルさんで、量り売りで販売している商品は、なんと100種類以上。地元の農家さんの野菜にはじまり、国産のドライフルーツ、アフガニスタン産のナッツやグラノーラ、オーガニック素材の麺類・スパイスなど有機栽培や自然栽培が中心で、そのほとんどが人と人とのつながりで仕入れているものだそう。フェアトレードのアフガニスタン産の食材も多く、お店に並ぶ野菜やりんご、ナッツなどの美味しそうなこと!

店内写真
店内写真
店内写真

「幸いにも出会うのはいい人ばかりで、損得勘定抜きで長くお付き合いしてもらっています。愛情のある人に囲まれているのは、とてもありがたいことですね」と、店主の生田さんは話します。

以前は通信販売もされていましたが、いまは店頭販売のみ。
小麦粉・片栗粉などの粉類や茶葉、はちみつや菜種油なども量り売りしていて、選ぶ楽しさがあり、あれもこれもとついつい買いたくなってしまいます。
お店にはカフェも併設されているので、ゆっくり訪ねてみてくださいね。

店内写真
店内写真
店内写真

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店主の生田佳絵さんに、お店を始めたきっかけや人との出会いについてお話をお伺いしました。

なぜ安曇野市でお店を始めたのですか?

それまで埼玉県に住んでいたのですが、夫の趣味がスケートボードとスノーボードで、信州の山にはよく来ていました。その頃から、いつかスケボーのお店を開きたいと思っていたんです。夫は前職ではスポーツショップで働いていたのですが、どの商品が包装されていて、ゴミの量の多さに驚いたそうです。商品の入れ替わりも頻繁にあり、売れない商品は返品や廃棄に。そんな環境で働いていて、プラスチックゴミに対しての問題意識を持つようになりました。

それをきっかけにプラスチックに関しても問題意識を持つようになったのですが、ある時『プラスチックスープの海 北太平洋巨大ごみベルトは警告する』という本を読んで、これ以上ゴミが増えると大変なことになるなと。まずは自分たちのライフスタイルから変えようと、オーガニックのものを選ぶようになりました。でもオーガニック製品もどれもしっかりとプラスチック包装されていて、どうしてもゴミが出てしまいます。他の人も同じ問題意識を持っているのではないかと思った時に、包装をせずとも商品を販売できる量り売りのスタイルに出逢いました。

お店に来るお客さんは地元の方が多いですか?

最近は市内の方が多いですね。オープンして数年は、松本市や大町市、県外など遠くから来るお客さんが多かったのですが、最近地元の人たちがうちのお店を認知して来てくれるようになったのがすごくうれしいです。私たちはお店をしていますが、目的は消費活動を促すことではありません。お店に来て商品を買うか買わないかの問題ではなく、ここに来るといい人に出会えるとか、ただお茶をしに来るとか、そのくらいのレベルでいいと思っています。人とのつながりが感じられる場所で、おいしいものもあるみたいな(笑)。

安曇野に移り住んでの変化は?

最近、娘から言われたのは、「ママは埼玉にいた時はいつも忙しくて、誰かを気にする時間なんてなかったけど、こっちに来てから優しくなったね」と。娘から見てもそういう風に映っているのだなと驚きました。「人に恵まれているからだよ」と答えたら、「そんなママが好き」と娘が言ってくれて、すごくうれしかったですね。

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店主写真
お話を伺っていて感じたのは、このお店に集まる人は、きっと物を買うよりも佳絵さんに会いたいからなのだということ。
佳絵さんがお店を訪れる人たちに生きるエネルギーを分け与えている光景が目に浮かんで、思わず笑みがこぼれます。ここはいろんな人が集まるコミュニティーにもなりつつあるようです。自分たちの思いを持って取り組むことで、自然に人とつながっていくのですね。

 

□ 商品ラインナップ

・ドライフルーツ
・ナッツ
・グラノーラ
・スパイス など
・通信販売で購入ができます。【skateboard&ECOshop ハカルAZUMINO

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