農薬や化学肥料を使わずに育てたお米とお豆
2025.04.19
今回は、須坂市でお米とお豆を育て販売している「お米とお豆のおうち」さんを取材しました。
自然栽培ですくすく育ったお米
「お米とお豆のおうち」では、農薬、化学肥料、除草剤、畜産堆肥を使わずにお米とお豆を育て販売しています。
生産者の松田かよさんは、高山村の自然耕塾で学んだ冬期湛水不耕起の栽培法「岩澤農法」で一部の圃場を、その他の田んぼも農薬等を使用しない自然栽培でお米作りをしています。岩澤農法は冬の田んぼに水を張り、耕さず、農薬や化学肥料、畜産堆肥なども使わない不耕起農法。ミミズのふんを肥料にする生物共生型の農法です。
2013年から自身で栽培を始め、初めは5畝(150坪)の小さな田んぼでしたが、いまでは1町4反(4,200坪)に。仲間や家族の手を借りながらお米を育てています。
毎年自家採種で栽培しているので種もみも無農薬栽培のもの。育苗から収穫まで、農薬や肥料を一切使用していません。
安全で美味しいお米のファンは多く、今では収穫されたお米のほとんどは個人の方に直接販売をされているそう。販売状況等は松田さんのSNSを参照いただけたらと思います。



味が違う!かよさんの納豆&お豆たち
松田さんは大豆や黒豆、小豆、くらかけ豆など、約10種類のお豆も栽培しています。豆づくりは “自分で育てた大豆でみそを作りたい”と思ったことをきっかけに始められたそう。いまでは自宅でみそ作りのワークショップも開かれています。
さらに、中野市の納豆店に加工を委託して、自家栽培の大豆を使った納豆も製造。「かよさんのなっとう」は、大豆の味が濃くとっても美味しい納豆で院長も大ファンです。



さて、松田さん特製の納豆やお豆、お米の一部は、高山村にあるカフェと雑貨のお店「かめはら」さんで販売しています。他にも、黒豆や古代米が入った発芽玄米餅、米粉・玄米粉などもラインナップ。ていねいな作物づくり・商品づくりにファンは多く、特に納豆はすぐに売り切れてしまいます。
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食や農に興味を持つようになったきっかけは?
(松田さん)
上の娘が生まれてアトピーを発症したことがきっかけです。それからいろいろなところで食や環境について勉強するようになりました。娘のアトピーは良くなりましたが、学んでいくうちに自分で食べる物をつくりたいと思うようになりました。
ご自身の経験から安全な作物づくりをされているんですね。
(松田さん)
娘のおかげで食や環境について学ぶことができましたし、いろいろな経験ができました。そのおかげで、いまでは同じように悩んでいる人に伝えることもできる。子育てってすごいですよね。
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3人の子どもを育てながら、10年以上農業を続けてきた松田さん。
そんなパワフルなイメージとは裏腹に、穏やかに話す松田さんのたたずまいが印象的でした。
「人は食べたものでできている」。自分の身体を作っているのは、自分で食べたものにほかなりません。だからこそ、普段から口にするものも生産者さんの顔が見えると、安心できますね。
□ 商品ラインナップ
・お米(ささしぐれ・こしひかり)玄米/白米
・米粉・玄米粉
・発芽玄米餅
・豆(大豆、黒豆、小豆、くらかけ豆 等)
・かよさんのなっとう
